2026年4月24日前後のEVニュースから、EYの世界消費者調査、Rivian R2の生産開始、日産サクラのマイナーチェンジを取り上げる。その後に確定した納車・発売情報も加え、調査結果、企業の公式見通し、報道による推計を区別して整理した。
1. EY調査——世界の新車購入意向でICE車が50%に上昇
EYの年次調査「Mobility Consumer Index(MCI)」第6回によると、今後24カ月以内に購入する車として内燃機関(ICE)車を選ぶ割合は50%となり、前年から13ポイント上昇した。バッテリーEV(BEV)の選好は14%で10ポイント低下、ハイブリッド車は16%で5ポイント低下した。
ただし、この結果は「EV所有者の半数がICE車へ乗り換える」ことを意味しない。回答者の将来の購入意向をパワートレイン別に尋ねたものであり、実際の販売台数や既存EVからの乗り換え率ではない。調査は2025年度MCIとして32市場、約2万1,000人を対象に実施され、英語版は2025年12月9日、日本語版は2026年4月23日に公開された。
EYは、航続距離、充電インフラ、バッテリー交換費用への懸念に加え、政策変更やコスト圧力などを背景として挙げる。EV購入予定者の36%は地政学的要因を理由に購入を再検討または見送ったと回答している。ただし、これらは消費者意識を示す調査であり、世界のEV販売が一律に減少することを直接証明するものではない。地域別の販売実績や政策環境と併せて見る必要がある。
2. Rivian R2、4月22日に販売可能車両の生産を開始
Rivianは2026年4月22日、米イリノイ州Normal工場で中型電動SUV「R2」の販売可能な量産車の生産を開始した。工場の一部は直前に竜巻の被害を受けたと報じられたが、操業を再開し、予定していた生産開始時期を維持した。被害の程度や復旧範囲は報道ごとに表現が異なるため、「建屋が崩壊し、数日で完全復旧した」とまでは断定しない。
4月末時点では従業員への初回納車が始まり、一般顧客への納車は6月9日に開始された。最初に投入されたR2 Performanceは、Launch Package付きで5万7,990ドルから。Rivianが4月末に示した計画では、R2 Premiumは2026年後半、R2 Standardは2027年前半、約4万5,000ドルからの仕様は2027年後半に納車開始予定とされた。これらの時期と価格は将来計画であり変更される可能性がある。
「2026年末までにR2を2万~2万5,000台生産する」というR2単独の公式目標は確認できない。Rivianが2026年第1四半期決算時点で示した年間見通しは、R1、R2、商用バンを合わせた全社納車6万2,000~6万7,000台だった。報道機関などが全社見通しから推計したR2の台数と、会社の公式生産目標は区別する必要がある。
情報源:Rivian 2026年第1四半期決算資料(SEC)、Electrek・生産開始、TechCrunch・一般顧客への納車開始
3. 日産サクラをマイナーチェンジ——6月29日に発売
日産は2026年4月16日、軽EV「サクラ」のマイナーチェンジを発表し、同日から全国の販売会社で注文受付を開始した。発表時点では夏発売予定とされ、その後6月29日に発売された。「4月16日発売」ではなく、発表・受注開始日と実際の発売日を分けて捉える必要がある。
G・Xグレードのフロントにはボディ同色のカラードグリルとカッパー色をあしらった新デザインのバンパーを採用。新色「水面乃桜(ミナモノサクラ)/スターリングシルバー」のプレミアム2トーンを含む全10色を設定した。これは日産が説明する独自のデザイン変更であり、「リーフに近いデザイン」と公式に位置付けられたものではない。
機能面では、100V AC電源(最大1,500W、室内1口・ラゲッジ1口)をメーカーオプションとして設定した。これは家電利用や災害時の給電に使える車載電源であり、「ホームリンク機能」ではない。このほか、充電ポートリッドと充電コネクターのロック、接近時アンロック、降車時オートロック、後席リマインダー、助手席カップホルダーなどを追加した。
- S:244万8,600円
- X:259万9,300円
- G:299万8,600円
- バッテリー総電力量:20kWh
- 一充電走行距離:WLTC最大180km
- CEV補助金:全グレード58万円
Sは購入しやすい価格のエントリーグレードとして設定された。今回確認できた公式発表では「従来は法人限定で、今回から初めて一般販売」という説明までは確認できないため、その断定は避ける。補助金額や適用条件は登録時期などで変わり得るため、購入時には最新の対象車一覧を確認する必要がある。
情報源:日産発表転載・自動車技術会、日産サクラ主要装備一覧、日産公式・快適装備
まとめ
EY調査はEV所有者の半数がICE車へ戻ることを示したものではなく、世界の購入意向におけるパワートレイン選好の変化を示す。Rivian R2は生産開始から一般顧客への納車へ進んだが、R2単独の年間生産目標として未確認の数字を用いるべきではない。日産サクラは4月16日に発表・受注開始、6月29日に発売され、デザインだけでなく1500W車載電源や日常装備が強化された。調査、計画、発売実績を分けて確認することで、EV市場の動きをより正確に把握できる。

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