【EVニュースまとめ】2026年4月19日|INSIGHT発売、Tesla S/X受注終了、米国EV販売減(5件)

【EVニュースまとめ】2026年4月19日|INSIGHT発売、Tesla S/X受注終了、米国EV販売減(5件) EVニュース

2026年4月中旬のEV業界では、Hondaの新型EV「INSIGHT」発売、Tesla Model S/Xの受注終了、BYDの新型SUV予告、Fordの組織再編、米国EV販売の減速が注目を集めた。本稿では、発表後に判明した情報も加えて5件を更新する。

1. Tesla Model S/Model X、受注終了から最終生産へ

Teslaは2026年4月1日、Model SとModel Xのカスタムオーダーを終了し、在庫車のみの販売へ移行した。当時、世界在庫は約600台と報じられたが、これはElectrekによる推計であり、Teslaの公式在庫数ではない。

生産終了の方針自体は2025年第4四半期決算説明会で示され、フリーモント工場の生産スペースを人型ロボット「Optimus」向けに転用する計画が説明されていた。その後、2026年5月20日に最終生産車となるSignature Edition計350台(Model S 250台、Model X 100台)が引き渡され、生産終了が確認された。現在、Tesla公式サイトもModel S/Xが生産されていないことを案内している。

日本については時期が異なる。Tesla Japanは2025年3月31日でModel S/Xの新車販売受付を終了しており、2026年4月の世界的なカスタムオーダー終了より1年前から、在庫車または中古車中心の販売となっていた。

なお、Signature Editionは「販売予定」ではなく、北米で招待制により販売・引き渡し済みである。

2. Honda、4代目「INSIGHT」をEVクロスオーバーとして発売

Hondaは2026年4月16日に新型乗用EV「INSIGHT」を発表し、翌17日に発売した。初代から数えて4代目となる今回は、BEVのクロスオーバーSUVとして登場。Honda公式発表による販売計画は3,000台限定で、メーカー希望小売価格は550万円(税込)である。

  • WLTCモード航続距離:535km
  • 急速充電:約40分(50kW以上の充電器で、警告灯点灯から80%までの目安)
  • 外部給電:最大1,500W
  • 駆動方式:FF
  • 乗車定員:5名

最大1,500Wの外部給電には、ディーラーオプションの「Honda Power Supply Connector」が必要であり、車両単体で家庭用コンセントを直接使えるという意味ではない。急速充電時間も、電池残量、温度、充電器の仕様などによって変動する。

補助金額は登録日、車両仕様、居住自治体によって異なるため、購入時には最新のCEV補助金対象車一覧と自治体制度を確認する必要がある。

3. BYD、新型SEALION 05を正式発売——予告値から価格・装備を更新

4月16日時点では、BYDが新型SEALION 05のEV版とPHEV版を4月20日に発表するという予告段階だった。従来の記事に記載した11万7,800元は旧型SEALION 05 EVの開始価格であり、新型の正式価格ではなかった。

4月20日の正式発売後に公表された中国での価格は、EV版が11万9,900~14万5,900元、PHEVのDM-i版が9万7,900~12万7,900元。EV版のCLTC航続距離は540kmと630kmが用意された。

運転支援についても、旧型の「God’s Eye C/DiPilot 100」ではなく、新型はLiDARを使うGod’s Eye B/DiPilot 300を採用する。記事中の「AIAS」は「ADAS(先進運転支援システム)」の誤記だったため訂正する。

EVとDM-iは、同じ車名で展開される別のパワートレイン仕様である。EVは後輪駆動の電気自動車、DM-iは1.5Lエンジンを組み合わせるプラグインハイブリッドで、価格や航続距離の基準を混同しないよう注意したい。日本市場への導入は2026年7月時点で発表されていない。

情報源:新華社系の発売報道発売後の車両情報

4. Ford、EV・デジタル・デザイン部門を製品開発・生産部門へ統合

Fordは2026年4月15日、新組織「Product Creation and Industrialization」を設置すると発表した。COOのKumar Galhotra氏が率い、EV、デジタル、デザインの機能を、製品開発から量産までを担うグローバルな産業組織へ統合する。

約5年間にわたりEV・デジタル・デザインを率いたDoug Field氏は、約1カ月の移行期間を経て退任すると発表された。ただし、これを「EV専門部門の解体=EV撤退」と捉えるのは正確ではない。Fordは低価格EV開発を含む次世代車プロジェクトを継続しており、今回の再編はEV開発の独立性を弱め、設計・ソフトウェア・生産を一体化する組織変更と見るべきだ。

Fordは目的として、開発速度、製造効率、品質、収益性の改善を挙げている。公式発表だけから「EV専業路線を完全に撤回した」とまでは断定できない。

情報源:Ford公式発表SEC提出資料

5. 米国Q1 2026 EV販売は27%減——ただし前四半期から減少ペースは鈍化

Cox Automotiveによると、2026年第1四半期の米国EV新車販売は推計21万6,399台で、前年同期比27.0%減だった。EVが新車販売全体に占める比率は5.8%で、2025年第4四半期と同水準である。

  • Ford:6,860台、前年比69.6%減
  • BMW:4,963台、同63.3%減
  • Volkswagen:1,177台、同87.7%減
  • Tesla:11万7,300台、同8.4%減
  • Tesla Model Y:7万8,591台、同22.7%増

Teslaはブランド全体では減少したものの、EV市場シェアを前年同期の43.2%から54.2%へ拡大した。一方、Model 3は39.7%減、Model Yは22.7%増と車種ごとの差が大きい。

連邦EV税額控除の終了は主要因の一つだが、それだけで27%減を説明することはできない。2025年第3四半期の駆け込み需要とその反動、メーカーによる車種終了、供給・生産調整、価格戦略も影響している。前四半期比では7.8%減まで縮小し、市場シェアも横ばいだったため、「減少は続いているが、急落の速度は鈍化した」というのがCox Automotiveの評価である。

車種別・メーカー別の詳細:Cox Automotive Q1 EV Sales Report

まとめ

Hondaは国内向け新型EVを投入し、BYDは中国で低価格帯SUVを刷新した。一方、TeslaはModel S/Xの生産を終え、FordはEV開発を量産部門へ統合。米国では税制変更後の販売減少が続いているものの、市場シェアは前四半期と同じ5.8%だった。

個別企業の組織変更や一四半期の販売減だけで「EV市場全体の後退」と断定するのではなく、地域、政策、価格帯、車種ごとの動きを分けて見る必要がある。

長谷川

2021年よりテスラ Model 3 でEVオーナーとしてのキャリアをスタート。現在はテスラ Model 3・Model Y、Hyundai KONA、日産サクラの計4車種を保有し、日常使いから長距離走行まで実践的に運用しています。
TOCJ(Tesla Owners Club Japan)全国ミーティング、New Year EV MEET 2026、ジャパンEVラリー白馬などのEVオーナーズイベントや、Japan Mobility Showの見学など、現場での情報収集にも積極的に取り組んでいます。多数の試乗経験と4台のオーナー経験をもとに、日本におけるEVの実態を一次情報として発信。購入検討から日常運用まで、実体験に基づいた信頼性の高い情報提供を心がけています。
現在の所有車:Tesla Model 3 / Tesla Model Y / Hyundai KONA Electric / 日産サクラ
テスラ車購入時に使用できる紹介コード:
https://www.tesla.com/ja_jp/referral/hasegawa44580
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