2026年6月9日前後のEV(電気自動車)ニュースから、Tesla Roadsterの公開デモ延期報道、北米仕様Nissan LEAFの充電規格、Stellantis車のTesla Supercharger対応、日本国内の充電スタンド数を取り上げます。その後に公表された情報も加え、公式発表と報道、確定事項と予定を区別して検証します。
1. Tesla Roadsterの公開デモは「8月以降」と報道、公式日程は未確定
2026年6月5日、The Informationは関係者4人の話として、次世代Tesla Roadsterの公開デモが2026年8月以降へ延期されたと報じました。Electrekなどもこの内容を伝えています。ただし、これはTeslaの公式発表ではなく、記事更新時点でTeslaは新しい開催日や量産開始時期を正式発表していません。
報道では、SpaceX由来の冷ガススラスター・システム(社内呼称「A71」)の開発が続いていることが延期の背景とされていますが、この開発状況も関係者情報に基づくものです。0-60mph(約0~96km/h)を1.1秒とする数値は標準仕様の確定性能ではなく、Elon Musk氏が過去に語ったSpaceXパッケージに関する目標です。
Roadsterは2017年に試作車が発表され、当初は2020年の投入が案内されていました。予約金は通常予約が5万ドル、Founders Seriesが25万ドルと設定されていたため、2017年から予約を維持している人は長期間待っていることになります。一方、「通算何度目の延期か」は、発表、量産開始、デモの各予定をどう数えるかで変わるため、確定回数としては扱いません。
出典:延期を伝えたElectrek/Tesla Investor Relations
2. 北米仕様Nissan LEAFは、DCにNACS、ACにJ1772を採用
北米仕様の3代目Nissan LEAFは、DC急速充電にSAE J3400 NACS、AC普通充電にType 1/J1772を採用しています。対応するTesla SuperchargerではNACSポートから直接急速充電でき、CCS1急速充電器も変換アダプターを介して利用できます。
NACSはTeslaが開発・普及させた充電方式ですが、現在はSAE J3400として標準化されています。そのため「Tesla独自規格」とだけ説明するより、「Teslaが開発し、SAE J3400として標準化された北米充電規格」と表現する方が正確です。
新型LEAFはNACSだけに完全一本化したわけではなく、充電方式に応じてNACS、J1772、CCS1アダプターを使い分けます。これは、既存の普通充電・急速充電インフラとの互換性を保ちながら、Tesla Superchargerへのアクセスを追加する構成です。
出典:日産技報・3代目LEAFの充給電システム/Nissan公式・新型LEAF解説
3. Stellantisの対応BEVが北米のTesla Superchargerを利用可能に
Stellantisは2026年3月19日、北米の対応BEVがTesla V3/V4 Superchargerを利用できるようになったと発表しました。既存のCCS1車は、販売店やMoparで提供されるFree2move Charge NACS-CCS1 DCアダプターを使用します。充電拠点の検索や充電管理、決済にはFree2move Chargeアプリを利用できます。
対象にはDodge Charger Daytona、Jeep Wagoneer Sなどが含まれ、Dodge、Jeep、Ram、FIAT、Maseratiの対応BEVへ展開されています。ただし、すべてのStellantis製BEVが、すべてのTesla Superchargerを無条件で利用できるという意味ではありません。車種、年式、充電器の世代などの対応条件を確認する必要があります。
日本と韓国での対応は2027年からの予定と案内されており、2026年に利用が始まった北米とは時期が異なります。
出典:Stellantis発表・北米での利用開始/Tesla公式・他社EVのSupercharger利用/Stellantis Japan公式発表
4. 国内EV充電スタンドは5月に減少、6月には増加
充電スポット検索サービス「GoGoEV」の集計では、2026年5月末の国内EV充電スタンド数は28,515拠点で、4月末から10拠点減少しました。その後、6月末には28,637拠点となり、5月末から122拠点増加しています。
月ごとの増減には新設だけでなく、老朽設備の撤去、休止、施設情報の追加・整理なども影響します。そのため、5月の10拠点減だけを根拠に「新規設置ペースが鈍化した」「量から質への転換期に入った」と断定することはできません。
高出力化、複数口化、稼働率、故障時の復旧、決済の分かりやすさなど、設置数以外の品質が重要であることは確かです。ただし、これは拠点数の短期的な増減とは分けて評価すべき課題です。また、GoGoEVの「拠点数」と、政策目標などで用いられる充電器の「口数」は異なる指標です。
あわせて読みたい関連ガイド
充電規格やサービスの違いは、EV充電サービス比較2026で詳しく解説しています。EVの購入を初めて検討する人は、EV初心者ガイド2026もご覧ください。
まとめ
- Roadsterの2026年8月以降への延期は関係者情報に基づく報道であり、Teslaの公式開催日は未確定
- 北米仕様LEAFはDC急速充電にNACS、AC普通充電にJ1772を採用し、CCS1もアダプターで利用可能
- Stellantis車のSupercharger対応は車種・年式・充電器などの条件確認が必要
- 国内充電スタンドは2026年5月に10拠点減少した後、6月には122拠点増加
- 拠点数と充電口数、設置数と充電品質は分けて評価する必要がある
※本記事は2026年6月9日時点のニュースを、その後に公表された公式情報を加えて2026年7月26日に再検証・更新しました。


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