結論:「試乗なしで即決」して後悔はゼロ。ただし日本での運用には知っておくべき現実がある
2021年2月に注文し、同年5月に納車されたテスラ Model 3 ロングレンジ(LR)に、約5年乗り続けています、現在も日常的に乗り続けています。結論から言えば、購入したことへの後悔は一切ありません。しかし、日本で乗るうえでの「現実的な課題」もいくつかあります。このレビューでは、良い点も困った点も包み隠さずお伝えします。
購入の経緯:試乗もせずに即決した理由
もともとエンジン車が苦手で、EVへの乗り換えを強く望んでいました。しかし当時は、航続距離への不安・充電インフラの未整備・高い車両価格という三つのハードルがあり、なかなか踏み出せずにいました。
転機は2021年2月のModel 3の大幅値下げです。
テスラとイーロン・マスクが体現する「ITの世界観をクルマに持ち込む」という姿勢には以前から注目しており、「ここが買い時だ」と確信。ロングレンジAWDが655万2,000円から499万円へ値下げされたタイミングで、試乗もせずにオンラインで注文したことを今でも鮮明に覚えています。
基本情報(購入時)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| グレード | Model 3 ロングレンジ(LR)AWD |
| 購入年 | 2021年 |
| 主な使用エリア | 浜松市内・浜松〜東京間 |
| 充電スタイル | 主に自宅充電+スーパーチャージャー |
乗って良かった点
① オートパイロットの完成度
高速道路でのオートパイロット(AP)は、購入前の期待をはるかに超えていました。浜松〜東京間の移動でも、新東名でのAP使用により、筆者は疲労感が大きく減ったと感じています。ただし、オートパイロットは自動運転ではなく運転支援機能です。使用中も常にハンドルを持ち、道路と周囲を監視し、いつでも運転を引き継げる状態を保つ必要があります。
② OTAアップデートで車が進化し続ける
購入から約5年経つ今も、寝ている間にアップデートが配信され、翌朝には新機能が増えていることがあります。ソフトウェアで車が進化するテスラならではの体験で、所有し続けるモチベーションになっています。なお、配信される機能は車両のハードウェア、仕様、ソフトウェアバージョン、地域などによって異なります。
③ 走りの気持ちよさ・加速
アクセルを踏んだ瞬間のレスポンスと静粛性は、エンジン車とは根本的に異なります。特に軽自動車からの乗り換えだったこともあり、その差は衝撃的でした。日常の街乗りでも「運転が楽しい」と感じる瞬間が増えました。特に車好きではなかった私が何か目覚めてしまった感覚があります。
④ 自宅充電の快適さ
「帰宅したら充電して、翌朝には車両で設定した充電上限まで回復」という生活リズムが定着すると、ガソリンスタンドに行く必要がないことの快適さを実感します。筆者の2021年式ロングレンジでは、日常利用は車両が推奨する上限に設定し、100%充電は長距離走行前など必要な場合に使っています。電費も夏143Wh/km・冬147Wh/kmと安定しており、日常使いでは充電のストレスはほぼありません。
実際に困った点・注意点
① サービスセンターへのアクセス問題
浜松在住の場合、最寄りのTesla直営サービスセンターは愛知-名古屋南(星崎)です。直営拠点への入庫が必要な整備では、往復だけで1日がかりになることがあります。
ただし、Teslaにはモバイルサービスがあり、対象となる修理では自宅などで対応してもらえる場合があります。実際に利用した経験では「自宅で対応できる」場面も多く、直営サービスセンターの少なさを補ってくれました。対応可否は修理内容や地域によって異なり、Teslaアプリでの診断・予約時に案内されます。
浜松市内では、ボデーショップウキギがTesla認定板金工場・車検協力店として稼働しています。筆者自身も、同店でModel 3の車検とModel Yの年次点検を受けました。車検、点検、板金修理などは浜松市内で対応できる場合がありますが、修理内容によっては直営の愛知-名古屋南への入庫が必要です。まずTeslaアプリまたは認定工場へ対応可否を確認することをおすすめします。
→ 購入前に、直営サービスセンターだけでなく、居住地域のTesla認定工場と対応可能な整備内容も確認することを強くおすすめします。
② 車幅・駐車場問題
軽自動車から乗り換えた場合は特に注意が必要です。筆者の場合、車幅の感覚をつかむまでに約1年かかり、その間に4輪すべてのホイールを擦り、ボディに縁石をこすらせてしまったこともありました。
また、購入当初はマンションの機械式駐車場を使用していましたが、車幅が駐車場の設計限界ギリギリで、出し入れのたびに非常に緊張しました。
→ 購入前に自宅・職場・よく使う駐車場のサイズを必ず確認してください。
遠出・長距離走行について
購入前の最大の不安は「遠出したときの充電」でした。
しかし実際には、筆者の実走条件では、浜松〜東京間を途中1回(御殿場スーパーチャージャーなど)の充電で往復できました。必要な充電回数は、出発時の残量、季節、速度、空調、目的地での滞在中充電などによって変わります。新東名のNEOPASA浜松には、4基・最大150kWのスーパーチャージャーがあり、24時間利用できます。
その後もスーパーチャージャーの設置箇所は着実に増え、現在は浜松〜東京間での長距離移動に不便を感じることはなくなりました。
LRグレードの航続距離の余裕が、遠距離運用の安心感を生み出している大きな要因です。一方、スーパーチャージャーが増えてきた昨今の状況ではRWDでも十分で LR は過剰かもしれません。
実際の電費データ
| 季節 | 消費電力量 | 電費換算 |
|---|---|---|
| 夏(6〜8月) | 143 Wh/km | 約7.0 km/kWh |
| 冬(12〜2月) | 147 Wh/km | 約6.8 km/kWh |
上記は筆者の車両で記録した実測値です。走行区間、速度、渋滞、外気温、空調、タイヤなどによって変動します。シートヒーターやステアリングヒーターを活用することで、筆者の使い方では夏冬の差が比較的小さくなりました。
こんな人にModel 3 LRはおすすめ
- 自宅充電環境がある(戸建て、または充電設備付き駐車場)
- 月に1〜2回以上、長距離(100km以上)の移動がある
- スーパーチャージャーの整備が乏しい地域へも心配なく出かけたい
(スーパーチャージャーが充実している地域ではRWDで十分) - テクノロジーや先進運転支援機能に興味がある
- 維持費を長期的に抑えたい
購入を慎重に検討したい人
- 最寄りのサービスセンターが遠い(県内にない)地域に住んでいる
- 機械式駐車場や狭い駐車環境を使う予定がある
- 日本語UIや国産車的な「かゆいところに手が届く」使い勝手を重視する
まとめ
Model 3 LRは、「EVに乗りたい」という気持ちに真っ直ぐ応えてくれる車です。オートパイロット・OTA・圧倒的な走りの質感は、乗り続けるほどに満足度が上がります。
一方で、サービスセンターへのアクセスや車幅問題は、日本の生活環境によっては無視できない課題です。特にサービス体制については、購入前に居住地域の状況を確認することを強くおすすめします。
試乗もせずに即決した筆者ですが、今振り返っても「あのとき買って正解だった」と断言できます。
主な参考資料
- Tesla:Model 3 オーナーズマニュアル(2017–2023年モデル)
- Tesla:運転支援システムに関する重要事項
- Tesla:サービス案内
- Tesla:日本のサービス拠点一覧
- Tesla:浜松スーパーチャージャー
- ボデーショップウキギ公式サイト
- Car Watch:2021年2月のModel 3価格改定
※本記事は2026年7月時点の公開情報と、筆者が所有する車両での実体験・実測値に基づき更新しています。
著者:長谷川 現在の所有車:Tesla Model 3 LR / Tesla Model Y / Hyundai KONA Electric / 日産サクラ


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