米国の2026年第3四半期の新車販売では、BEV比率が前年同期の10%から6%へ低下した。連邦税額控除終了後の推移として重要な数字だが、今回の資料だけでは税制変更による影響を他の要因から切り分けることはできない。
海外動向:米国のBEV比率は6%、PHEV比率は0.7%に低下
米エネルギー情報局(EIA)が10月19日に公表したOmdia推計によると、2026年7~9月の米国ライトデューティー車販売に占めるHEV、BEV、PHEVの合計比率は23%で、前年同期の24%を下回った。内訳はHEVが16%、BEVが6%、PHEVが0.7%である。前年同期はBEVが10%、PHEVが1.8%だった。
前四半期との比較では、2026年第2四半期もHEVが16%、BEVが6%であり、この2区分は横ばいだった。一方、PHEVは1.4%から0.7%へ半減している。したがって、第3四半期の電動車比率の変化を見る際は、BEVだけでなく、前四半期から大きく低下したPHEVを分けて捉える必要がある。
期間を広げても、2026年1~9月のBEV比率は6%で、前年同期の8%を下回った。高級ライトデューティー車市場では、第3四半期のBEV比率が前年同期の31%から12%へ低下しており、市場区分によって変化の幅が異なる。なお、EIAが参照する最新の車両保有データでは、2024年時点の電気自動車は米国で登録されたライトデューティー車全体の2%である。新車販売に占める比率と、既存車を含む登録車全体の比率は対象期間と母集団が異なるため、同じ指標としては比較できない。
税額控除の終了時期と販売比率の関係
米国のBEV比率は、連邦税額控除が終了する直前の2025年9月に過去最高の12%へ達した。個人などを対象とするNew Clean Vehicle Creditは最大7,500ドルで、2025年9月30日より後に取得した車両には利用できない。ただし、同日までに拘束力のある書面契約を結び、支払いを行った場合は、その後に引き渡された車両も対象になり得る。
Qualified Commercial Clean Vehicle Creditも同日で終了し、上限は車両総重量14,000ポンド未満が7,500ドル、14,000ポンド以上が40,000ドルだった。税額控除の終了とBEV・PHEV比率低下の時系列は確認できるものの、EIA資料は税額控除終了だけの因果効果を算定していない。台数や州別、モデル別、価格帯別の内訳も掲載されていないため、今回確認できるのは米国市場全体の比率変化までである。日本の販売や制度、車両価格への直接的な影響は、参照資料からは確認できない。

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